2025年度の食応援事業助成

 子どもたちの健やかな成長を願い、食を通じて家庭と地域社会をつなぐ取り組みが、長崎で続いています。
 ひとり親家庭の生活を支える一般社団法人ひとり親家庭福祉会ながさきの「つなぐBANK」と、子どもたちへの食事提供を通じて地域交流の場を生み出す市民活動団体つながる長崎による「ちいきつながる食堂」。
 いずれも地域の企業や団体、ボランティアなど多くの人々の協力によって支えられており、経済的な負担の軽減だけでなく、子育て家庭の孤立を防ぎ、地域全体で子どもたちを見守る環境づくりに取り組んでいます。

「つなぐBANK」

 経済的な困難を抱えるひとり親家庭に対し、食品や生活用品の提供だけでなく、専門家による相談支援などを組み合わせた活動を展開する「つなぐBANK」。
 物価高騰が長期化し家計への負担が増すなか、日々の食事や生活必需品の確保はもちろん、子どもたちの教育や体験の機会を守ることも重要な課題となっており、2025年度も企業や団体、個人から寄せられた多くの食品・生活用品を、定期的な支援活動「宅所」を通じて、ひとり親家庭に提供しています。暮らしを支えると共に、法律や生活に関する相談にも応じるなど、それぞれの家庭が抱える問題の解決に向けた支援も行われました。
 経済的な負担の軽減に加え、社会から孤立することなく、困ったときには相談できる場所があること。「つなぐBANK」は、物資の提供を入口として、ひとり親家庭と地域社会をつなぐ役割を担っています。

若竹丸と清香園は共に諫早市発の人気店

 当財団は2022年より「物だけでなく楽しめる体験を」というコンセプトを継続して子どもたちの体験資産づくりを推し進めており、この度も「若竹丸」(株式会社大山)と「清香園」(有限会社プラスマインド)のご協力のもと、320万円相当の食事券を提供しました。
 また、食事券と共にユナイテッドシネマ映画観賞券600枚を、映画館のない離島地域には文房具をお渡ししました。他に体験寄付として長崎ヴェルカ 2025-26シーズンの試合へ120名の方をご招待しています。

「ちいきつながる食堂」

  •  市民団体「つながる長崎」が運営する「ちいきつながる食堂」は、学童のない長期休暇期間を中心に、長崎市役所のレストランを会場として開催されています。
     地元飲食店の協力により用意された弁当を、子ども200円・付き添いの大人400円で提供し、子育て家庭の食費負担を軽減すると共に、地域の誰もが気軽に集まり交流できる場所づくりを目指しています。

 当財団も初回から活動資金の提供を継続し、活動3年目を迎えた2025年度は、夏休み期間中に5回、冬休みに2回、さらに春休みに2回開催(いずれも土曜日)し、延べ923名が参加しました。
 今年度は食事の提供に加え、食品や生活用品の持ち帰り支援も充実。災害備蓄品や寄付品と共に配布されました。

お弁当は子どもに人気のラインナップがそろい踏み

 また、食事とあわせて楽しめる「こどものあそび・体験」を同時開催。ボードゲームやマジックショー、サイエンス実験、工作など、地域のさまざまな団体やボランティアの協力によって、多彩なプログラムが用意されました。
 なかでも、高校生が自らワークショップを企画・開催するなど、子どもたちが楽しむだけでなく、若い世代が活動の担い手として活躍する姿も見られました。

当財団の元奨学生でマジシャンのKokiさんによるマジックショーも

 さらに、運営スタッフとして参加する障がいのある人々にとっても、食堂は地域社会との大切な接点となっています。活動を通じて自信を深め、自ら子ども食堂を立ち上げたメンバーも現れるなど、支援する側にも新たな可能性が生まれています。
 地域からの寄付や協力も年々増加し、食事の提供から遊びや体験、交流へと活動の幅を広げる「ちいきつながる食堂」。誰もが気軽に参加できるイベントとして、地域に少しずつ根づいています。

「つながる」未来を

 地域の企業や団体、ボランティアがそれぞれの持つ資源や力を持ち寄り、支援を必要とする人々へ届ける。そして支援を受けた人が、いつか誰かを支える側にもなっていく。こうした人と人とのつながりが、子どもたちの健やかな成長を支える地域社会の大きな力になると考えています。
 当財団も、この「つながり」のサイクルがさらに広がり、子どもたちの未来を支える確かな基盤となることを願い、両団体に継続的な支援を続けています。

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