東京オリンピックの聖火ランナーに田端健児さん・藤永佳子さんが出走

当財団の奨学生OBである田端健児さんと藤永佳子さんが2020東京オリンピックの聖火ランナーとして長崎の地を走りました。
出走直後のお二人からコメントをお寄せいただいたのでご紹介します。

田端健児 氏ナインドットスポーツ代表
アトランタ五輪 1600mリレー代表・シドニー五輪 個人400m 1600mリレー代表
上五島高 - 日本大 - ミズノトラッククラブ

  • (5月7日に)地元である新上五島町を走らせていただきました。
    まず、聖火が消えることなく無事に繋げたことにホッとしています。

    僕がオリンピックに出場した際には島の方々にたくさん応援していただきました。
    だから当日は「ありがとうございました」の感謝の気持ちを伝えたい想いで、終始笑顔で楽しく走りました。
    島民の皆様に聖火を見ていただいて僕自身も幸せな気持ちになりました。

    オリンピックを地方からも盛り上げたいという気持ちがあり、聖火ランナーに選ばれた時は本当に嬉しかったです。
    昔から、どこか「聖火は平和の象徴なのだ」というイメージを抱えていて、長崎で生まれ育った自分が長崎で走るからには、平和の想いを繋がなくちゃいけないという使命感みたいなものが強くありました。

    それから、東京オリンピック・パラリンピックに参加する全ての選手が安全に競技に集中できるよう万全の対策をとってもらい、すべての選手がベストな状態で競技に臨める大会になるよう願いを込めました。
    現役時代は速さを突き詰めて走っていましたが、聖火を持って一歩一歩噛み締めるように走り、忘れることのできない思い出になりました。

    現在の僕は、小・中学生に走る楽しさを教えているのですが、その年代の子供たちというのは、まだ明確にオリンピックを目標として捉えられないと思うのです。
    でもいずれ、アマチュアでスポーツをしている以上は必然的に意識してくるはずなので、僕自身はこういう子供でした、こんな切っ掛けで陸上を始めました、ということも教室で伝えています。
    そして聖火ランナーとして走る自分の姿を見てオリンピックに興味を持ってもらえたら、「今は可能性が無くても努力を続けていったら達成できるかもしれない」と自分自身の可能性を感じてもらえたらと思っています。

藤永佳子 氏長崎県立五島高校陸上部監督
世界陸上女子マラソン代表(2009)・名古屋国際女子マラソン優勝(2009)
諌早高 - 筑波大 - 資生堂ランニングクラブ

  • 5月8日は人生の中でも思い出に残る一日となりました。
    このような貴重な経験ができた事に感謝の気持ちでいっぱいです。
    聖火を持った時はいつもと違う緊張感がありました。
    それだけ、聖火をもつ"重み"は特別な物がありました。
     
    生まれ育った佐々町をこのような形で走れたことはとても光栄でした。
    佐々町をはじめ、応援して下さった方への感謝の気持ちをもって走りました。
    また、この小さな町からもオリンピックへの道が続けという思いで聖火を運びました。
     
    聖火ランナー全てが、自分の希望する場所を走れるとは限らないそうです。
    そんな中、陸上を本格的に始めた場所、私の原点から聖火リレーをスタートできたことはとても有難く、今まで応援して下さった方に笑顔で恩返しをしようという気持ちで走りました。
     
    現在の私は、3月まで指導していた母校である諫早高校を離れて五島高校へ赴任しています。
    諌早の教え子達を残して行くのはとても悲しかったですが、今は私自身これまで学んできた「当たり前のことを当たり前にする」ことを念頭に置いて、五高生へ指導をしています。
    まだまだ先は見えませんが『思い続ける者が勝つ』という言葉の通り、あきらめず言い続けようと思っています。
    子供たちには「何事も諦めないこと!チャンスは自分でつかみに行くこと!」を伝えたいです。
     
    長崎県女子駅伝チームの監督を今年も継続させていただくことになりました。
    (女子1万mで)東京オリンピックが内定した廣中璃梨佳さん(日本郵政女子陸上部)を中心に、長崎の強さを全国に伝えていきたいです。

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