「めざせオリンピック」長崎のしまから世界へ 2017

  • 左から谷井選手・森岡選手・荒井選手


 当財団が助成している「めざせオリンピック」~長崎のしまから世界へ~(主催:長崎県陸上競技会)が12/9~10にかけてトランス・コスモススタジアム長崎で開催されました。
 この事業は地理的ハンディキャップがある離島4地区(五島市、新上五島市、壱岐市、対馬市)のジュニア陸上競技者を招いて短距離・長距離・競歩・跳躍・ハードルなど競技種目別に集中的なコーチングを行い育成・強化することによって、延いては長崎県全体のレベルを底上げしようと、2010年より毎年継続的に行われている意義ある事業です。
 今回の受講予定者総数は98名でしたが、対馬地区から参加するはずだった10名が交通機関のトラブルに見舞われて大変残念ながら不参加となってしまいました。それでも昨年を超える88名のジュニアアスリートが一堂に会し、共に汗を流しました。
  • 実物のメダルは大人気でした
  • 当日配布されたキャップにサイン


   競歩クリニックのコーチには3大会連続オリンピック出場中の森岡紘一朗選手(富士通陸上部・財団奨学生OB)と谷井孝行選手(自衛隊体育学校)、そしてリオ五輪での銅メダル獲得劇やロンドン世界陸上での銀メダルが記憶に新しい荒井広宙選手(自衛隊体育学校)という3人のスター選手を迎えています。受講する子供たちは、はじめは憧れからか緊張した面持ちでしたが、世界を知るトップアスリートから直接指導を受ける大変貴重な機会に全ての瞳は真剣そのもの、次第に憧憬が情熱に変わっていく様子が感じられました。

 しかし練習時間が終わればそこは無邪気な子供達。3人のオリンピアンは100名近い小さなファンに囲まれて握手とサイン責めにあい、時には技術的な質問に答える、そんな暖かな時間は日が暮れる間際まで続きました。

 また、メダリストを含む現役選手の3人に勝るとも劣らない勢いで質問責めにあっていたのが、日本人競歩競技者の先駆けでありバルセロナとシドニーのオリンピアン、今村文男コーチ(富士通陸上競技部・兼日本陸上競技連盟競歩部長)でした。熱心且つ貪欲にその智慧を吸収しようという子供達からの問いかけに対し、決していなさず真摯に対応されている姿が印象的で、この師にしてこの弟子あり、森岡選手の真っ直ぐな眼差しのルーツを一つ見つけられたような気がします。
 
  • 森岡選手は常に集団の先頭を曳いていました
  • 古賀選手は谷井・荒井両選手に囲まれるポジションをキープ

 3選手は翌日に行われた長崎陸協競歩大会 男子10000mレースに招待選手として出場。時には土砂降りにもなった雨の中を完走し、会場を盛り上げていました。他の招待選手には女子5000mの現ジュニア記録保有者で北九州市立高校の藤井菜々子選手と、先の山形インターハイで男子5000mを制した大牟田高校の古賀友太選手もエントリー。オリンピアンに誘われた古賀選手は見事10000mにおいて自己記録を更新されています。

 会期2日目は生憎の天候となりましたが、小さなアスリート達はまるで意に介さずトレーニングに夢中な様子。自然コーチ陣の温度も上昇して、冷えた屋内練習場の各所で熱せられた空気が立ち上っていました。普段は遠く離れた地で暮らす子供達の交流にとどまらず、バトンを繋いだ人々と受け取った人々、それぞれが恵みを手にした濃密な2日間でした。

 松園尚己記念財団は子供たちの描く未来を応援しています。

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