「My reports 2019」安永悠里

九州工業大学 情報工学部生命情報工学科 3年
2016年度奨学生

ボランティアに携わって学んだこと

 私が1年生の時からおよそ3年に亘って所属している九州工業大学情報工学部の執行委員会は、高校で言う生徒会のような団体です。この委員会ではオープンキャンパスや学部大会等の学内の行事運営に加えて、地域の清掃活動や行事のサポート、献血活動、小中学生の学習支援のボランティア等を行っています。私は、中でも毎週土曜日に開催される「学び場」という小中学生への学習支援と、夏休みと放課後の中学生の学習会に特に力を入れてきました。
 
 学び場では、まず、午前中に子供達の勉強のサポートをします。その後、一緒に昼食を食べ、午後は体育館で運動をしたり、工作をしたりしています。子供達の活動を学習以外の部分でも充実させているのです。
 様々な家庭環境の子供が来るため、みんな一様に教えればよいというわけではありません。一人一人に合わせ、寄り添ってあげることが大切なのです。たくさん話しかけ、色んな話を聞いて、まずそれぞれの子のことを少しでも理解しようとする。情報を得るだけではなく子供達から信用してもらえるよう努めています。
 勉強を教える際、子供達が理解できた時には少しオーバーかなと思うくらい褒めるようにしています。子供達は自信をつけると、苦手な教科を学ぶときにも少し頑張ってみようという姿勢になります。そうなればしめたもので、教える側も教えられる側も楽しんで勉強ができる最高の循環が生まれます。
 また、昼食のときも、好き嫌いが激しい子は結構多いのですが、「1つでいいから食べてみよう」から始めて「食べられたら褒める」というのを繰り返していくうちに、今では子供達の方から「先生見て!全部食べたよ」という嬉しい報告が聞けるようになりました。
 
 中学生には、毎週放課後の学習会で3年生のサポートをするほか、夏休み限定の少人数制の授業で数学が苦手な子を教える活動もしました。中には小学校で習ったことも忘れているような生徒も少なからずいて、そういった子供達はまず自分自身が何が分からないのか分からないため、教わりたい気持ちはあっても質問が出来ないのです。そのためなかなかやる気も起きず、こちらが説明しようとも少しも頭に入っていないといった状態で、初めはどう教えたらいいのか途方に暮れてしまいました。しかしながら先生方はそのような苦手意識を持つ生徒にも理解させながら確実に授業を進めていくのです。そんな先生方の姿に倣うことで、私も少しずつ子供達に寄り添うことができるようになってきました。
 
 こうして子供相手といえど他者への理解を深めようと努めた経験は、私を大きく成長させてくれたように感じます。いずれ社会に出れば人との繋がりはとても大事になるのですから、学習支援のボランティアで学んだことを活かし、しっかりとコミュニケーションをとっていきたいと思います。
 

 生命情報工学とは生命を構成する情報をデータ化し、コンピューターによってそのシステムを解析するという比較的新しい学問で、情報工学や応用数学など様々な方面から系統に囚われずにアプローチし、特に医療やバイオテクノロジーの分野で広く応用されています。安永さんはいずれ創薬研究者となって、貧富の格差を問わず全ての人々に、より安価で安全、そして最新の薬を届けたいという夢を現実のものにしようと、九州工業大学 情報工学部の門を叩きました。
 幼い頃より人を助ける仕事がしたいという目標を抱え、九工大入学後には学生自治会の執行委員となり、学習・サークル活動・アルバイトの傍ら、学内行事の運営にも参加する忙しい日々。そんな中でも時間が許せばボランティア活動にも参加していると言います。大学生活の総括となる4年生を前に、所謂「理系」である安永さんが携わってきたボランティア活動を通じて獲得してきたことについてレポートをいただきました。

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